
広島県民にとって宮島は身近な存在じゃ。
春の桜、秋の紅葉、夏の花火大会、厳島神社へ初詣、弥山の登山、それと宮島水族館(みやじマリン)も忘れたらいかんのう。
じゃけど身近な存在すぎて、他県からの観光客が体験しとるのに広島県民は殆ど体験しとらんことがある。それは、宮島での宿泊、屋形船の遊覧体験等じゃ。
俺の周りでは誰一人として宮島で宿泊したり、屋形船に乗ったことがある者がおらんかったんじゃけど、今回俺はその両方を体験する事ができた。
今後、宮島で宿泊する事なんか一生ないじゃろうけん、宮島の夜景を撮る為に気合を入れてカメラと重い三脚を持って宮島に上陸した。
宮島、厳島神社へのアクセス
有名じゃけん必要ないかもしれんけど、一応地図を貼っとくけんの。
広島県廿日市市宮島町1−1 (厳島神社のホームページ)
宮島に渡るフェーリー乗り場までは車かJRで行くことができるんじゃけど、ハイシーズンは大混雑するけんJRで行く方がええかもしれん。
朝一番か夕方なら車で行っても駐車場は空いとるじゃろうけど、中途半端な時間に行ったら駐車場がいっぱいで車を止めれん恐れがあるけん注意が必要じゃ。
宮島口がら宮島に渡るフェリーは”宮島松大汽船”とJR西日本宮島フェリーの二つがあるんじゃけど、”JR西日本宮島フェリー”は大鳥居の近くを通ってくれるけん、初めて宮島に行く人は”JR西日本宮島フェリー”に乗ることをお勧めする。(宮島行の船は平和公園やマリーナホップからも出とるぞ)
実はフェリーに車を乗せて宮島に渡ることも可能なんじゃけど、車に乗って観光はできんし止めるとこにも困るぞ。あんまり歩きたくない人は、乗り合いタクシーを使うか、値段は高いんじゃけど人力車で移動するという方法もある。
宮島水族館に行くなら乗り合いタクシーの”メイプルライナー”で行くのが断然楽で早いぞ。こんな人の多い、こんな細い道を通るんか!?と驚くこと間違いない。俺は絶対に自分で車を運転しては島内を走りたくないと思うた。
ちなみにメイプルライナーは乗車定員が8名と少ないけん、人が多いと乗れんこともある。
問い合わせは ㈱宮島カープタクシー TEL 0829-55-1112
屋形船のナイトクルージングで大鳥居の下をくぐる!
宮島観光に訪れた事のある人なら、満ち潮の時に大鳥居の下をくぐる観光船を見たことがある人も多いじゃろう。
わざわざ遠くから宮島観光に来たなら乗ってみようかとも思うかもしれんけど、家の近所の観光地の乗り物に千円以上も払って乗る気には全くならんかった。
じゃけど、せっかく宮島で泊まるんなら屋形船のナイトクルーズに乗ってみようかのという気になり多分、一生に一度の事じゃけん念の為、電話で予約して行くことにした。
ナイトクルーズの料金は大人(中学生以上)=1600円、小人(5才以上~小学生)=800円。詳しくはアクアネット広島のホームページで確認してくれ。引き潮の時には鳥居の下をくぐれん事もあるけん、そこらへんも注意が必要じゃの。
HPを見ると「宮島参拝遊覧船は2時間前までに予約が必要」と記載があるけん、乗るつもりの人は必ず予約を入れてから行くようにしてくれ。
俺が予約したのは21時15分発の最終便じゃ。
乗り場の3号桟橋についてみると受付のオジサンの姿があるのみで他には誰もおらんかった。
「流石に冬は寒いけんガラガラなんじゃの~」と思いながら桟橋を進んで行くと屋形船が見えてきた。
えっ!?近づいてビックリ!なんと屋形船の船内にはビッシリと人が座っとるじゃないか!超満員!!早めに予約しとってえかった~。流石、日本三景の宮島じゃのう。
船が走り出すとすぐに大鳥居に到着。
満潮の約2時間前じゃけん、余裕で大鳥居の下を船でくぐることができるんじゃけど、神様への礼儀として船を左回りに旋回させたから、屋形船は大鳥居をくぐった。
大鳥居は昼間には何度も見とるんじゃけど、夜に船で大鳥居をくぐるという体験は非常に新鮮じゃった。地元広島の人間じゃのに、他の観光客と同じように興奮してしもうた。
皆が凄まじい勢いで写真を撮るのを見ると少し可笑しかった。まあ、俺も写真撮りまくったけどの。
船の上は揺れるし暗いしで撮影条件が非常に厳しい。失敗写真が大量に生産されてしもうた。
大鳥居はライトアップされとるけん、くぐった後に振り返ると絶好の被写体となる。
しばらくして屋形船は再度大鳥居をくぐって帰路についた。
ふり返ると別の遊覧船が鳥居をくぐっとった。
約30分のナイトクルージングはあっという間に終わり、再び宮島に上陸すると、俺は次に陸上からライトアップされた大鳥居、厳島神社、五重塔を撮影する為に西へと向かった。
宮島の表参道商店街「清盛通り」の夜景
時間は既に22時を過ぎた。いつもは賑やかな通りにも人は全くおらん。
街灯と提灯に照らされた人のおらん通りは、まるで映画のセットの様な気がして現実味が薄い。不思議な雰囲気じゃのう。
厳島神社と大鳥居と五重塔の夜景
てくてく歩いて大鳥居の前までやってきたんじゃけど、誰もおらんくてライトアップされた大鳥居を独り占めじゃ。
屋形船を降りて、桟橋からここまで5人ぐらいの人しか見とらんぞ。この時は閑散としとったんじゃけど、初詣の時は夜中でもここら辺は人だかりなんじゃろうか?
夜の23時までライトアップしとんじゃけど、誰もおらんとはなんとももったいないのう。普通の観光客はもっと早い時間に見にきとるんじゃろうか?
23時までもう残りわずかな時間しかないけん急いで三脚を据え付け写真を撮る。この後、対岸の西松原まで行くつもりじゃったけん少し焦った。
ライトアップされた大鳥居。
海水面に反射した姿が美しいライトアップされた厳島神社。
ライトアップされた五重塔。
ライトアップが終わる直前になんとか西松原まで来て五重塔と厳島神社をセットで撮影する事ができたぞ。
う~ん、海水面に写る厳島神社が何とも神秘的じゃのう。
ライトアップ終了後の厳島神社と大鳥居と五重塔の夜景
西松原で写真撮影中に23時となり、少ししてからライトアップの光が消えた。
西松原には多くの灯篭が設置してあり、ぼんやり足元が見える位の明るさはあったんじゃけど、しばらくするとその光も消え辺りは真っ暗となった。
暗闇に少し怯えながらも(鹿が寄ってきたらどうしようとか、近所の人に通報されて警官に職質されたらどうしようとか)俺は三脚の足を伸ばしてカメラを大鳥居の方へ向ける。漆黒の闇の中、一人で撮影に挑む!
この日は月も出とらんかったけん、真っ暗で肉眼では大鳥居はほとんど見えん。(写真は長時間露光しとるけんばっちり写っとるけど実際には真っ暗)
見えんものにどうやってピント合わせたかというと、大鳥居の両サイドには船の衝突防止用?の為の点滅しとるライトがあるけん、それにピントを合わせて撮影したんじゃ。
露光時間は15~30秒程で撮影したけん三脚は絶対に必要なアイテムじゃ。
真っ暗闇での撮影はピント合わせがブチ大変じゃった。もう少し明るいレンズがあったら星ももっと綺麗に撮れたんかのう。
最後に
真っ暗闇の撮影中にガサゴソと物音がした。
ドキッとして振り返っても姿が見えん。
物音がする方をじーっと見とったら、なんと狸が俺のすぐ目の前でゴソゴソしとるじゃないか!可愛いのう。
そういや鹿は夜行性のハズなんじゃけど、夜中にウロウロしとる鹿は全くおらんかった。多分、昼間に観光客が大勢来てその相手をしとるけん、宮島の鹿は昼に行動して夜は寝とるんじゃろうのう。
大鳥居の前で記念撮影する人間の為に、ビシッと鹿が並んどる姿を見ると、ご苦労様と声をかけたくなる。
■おまけ■
夜景じゃないけど、大聖院の遍照窟も非常に美しく幻想的じゃろ。大聖院の開門時間 8:00~17:00じゃけんの。
夜景撮影には三脚が必要じゃ。
SLIKなら安心のメーカーじゃし、GX6400は安い。しかもこいつは背が高く、目線の高さまでカメラを上げれるけん、手すりや柵があってもその上から楽々撮影が可能じゃ。最初の三脚にはもってこいの値段と性能じゃの。
少し重いのが気になるんじゃけど、剛性がしっかりしとって安定感が無いとカメラがブレてしまうけん、目をつむろう。
それでもプロが使うような本気の三脚と比べるとオモチャの様に軽いけどの。