向畑の左近桜(むかいばたのさこんさくら)は岩国市錦町の深い山奥にある樹齢700以上(800年以上とも)と言われる見事な一本桜じゃ。岩国市指定天然記念物にも指定されとる。
近年、廃村となってしもうた向畑集落、誰もおらん山奥でひっそりと咲くこの巨樹の前に来ると何とも言えん感情が湧いてきたわい。
この桜は平家の武士であり向畑集落を作った廣實左近(ひろざねさこん)がこの地に植えたと言い伝えられ、この廣實左近の名前から”向畑の左近桜”と名付けられた。(旧字→廣實左近、新字→広実左近)
『向畑の左近桜』へのアクセスや駐車場など
山口県岩国市錦町広瀬
『向畑の左近桜』へ訪れるには北側(岩国市錦町)から向かうルートと南側(周南市須万)から向かうルートがあるんじゃけど、北側ルート(岩国市錦町)から行った方がええぞ。
南側ルートはほぼ利用されとたんようじゃし道も荒れとるらしい。(北側ルートもまだマシとは言え一般人にとっては通行困難じゃけどの)
ただ、俺は困難と聞くと立ち向かいたくなるけん先ずは南側ルートを目指した・・・が・・・
先ずは本命の北側ルート(岩国市錦町側)の説明をする。
北側ルート(岩国市錦町側)から『向畑の左近桜』へのアクセス
錦川鉄道の錦川清流線で有名な岩国市錦町。
国道434号線を通り平瀬ダムの上流側に架かる足瀬橋を目指そう。ここまではカーナビをセットすりゃ誰でも簡単に来れるはずじゃ。
国道434号線から足瀬橋を渡ると左折しダムの下流側へ進む。誰かが親切に案内板を設置してくれとったわい。ここから向畑の左近桜までは約6km!
しばらく進むと交差点(Googleマップ)にただりつくんじゃけど2024年3月の時点では左近桜の方へしか通れんようになっとるけん悩む必要はなく進む。ここにも案内板あり。
道を上がって行くとすぐに平瀬ダムが見渡せる場所があった。
平瀬ダムが見渡せる場所のすぐ上にT字路(Googleマップ)があるんじゃけどここを右に向かうといよいよGoogleマップに記載のない道路を進んでいくようになる。ここにも案内板あり。
ここからは狭い道(下の写真)が向畑の左近桜まで延々と続く。
道中は木におおわれ暗く、コケ、泥、落石、枝が道路にあり慎重に進まんといかん。携帯電話も圏外になるけんスマホで地図を確認したい人はオフラインでも利用できるようにあらかじめ準備しておく必要がある。
道は狭いが普通車でも通れるくらいの道幅はあるんじゃけど離合ポイントが少ないけん運転が苦手な人は対向車が来たらとんでもないことになるの。俺はバイクじゃないとこの道は通りたくないの~。
通常はほとんど人が通ることはないんじゃけど桜が咲く時期には見事な一本桜を拝みにくるもんはぼちぼちおる。
一瞬視界が開けて平瀬ダムの猿飛湖(さるとびこ)が見渡せた。
更に進むと比較的新しい建物が現れた。どうやら桜を管理しとる方のもののようじゃ。
道中はたまに建物があったりするが人の気配はなく狭くて暗い道を延々と進んでいく。
ダムから離れて20分位進んだところで廃墟が現れた。向畑集落の名残り。
手前に見える大きな建物は広瀬小学校向畑分校跡じゃ。この向畑集落跡がみえたら左近桜まではもうすぐじゃ。
向畑のカツラの木も岩国市指定天然記念物に指定されるほどの立派な樹木らしいが徒歩でしばらく歩かんとたどりつけんようじゃけんまたの機会に。
向畑のカツラの木の石碑を過ぎると「左近桜200m」の案内板。
細い道が開けて左手に廣實神社の赤い鳥居が見えると左近桜に到着した証じゃ。
廣實神社を通り過ぎると更に空間が広がり、立派な枝を空に広げた”向畑の左近桜”が目の前に現れた。
平瀬ダム、足瀬橋から左近桜までのGPSログをとったけん行く人は参考にしてくれ。(GPSの記録間隔を広めにしとったけん少し飛んどるとこもあるがの)
約6km、道が悪いけんバイクでゆっくり行って20分程度かかった。
南側ルート(周南市須万)こちらからはアクセス困難
一応南側のルートに関しても記載しておくんじゃけどこっちは通らん方がええ。
2024年3月時点で通行できん状態じゃた。
下の写真のT字路を矢印の方向に進むと左近桜まで行ける道が続いとる。Googleマップで”34.215921, 131.934517″の場所じゃ。
事前に下調べして困難な道のりという事はわかっとったんじゃけどあえてチャレンジしてみようとここまでやって来た。
ところが、T字路を曲がってすぐに「崩落につき通行止め」と書かれた三角コーンと遭遇・・・
バイクならいけるか!?と一瞬考えたんじゃけど「通行止め」と書かれとんのに突き進むのは気が引けるけん引き返すことにした。
実はこの集落の道、北に伸びとって途中の分岐を曲がると向畑集落に行けそうな道が他にもあるのを国土地理院の地形図で事前に調べとったけんそっちも試しに行ってみることにした。
下の写真の場所はここじゃ。この記事執筆時点ではGoogleマップストリートビューの撮影日は2014年9月となっとるがどうやら現在は電柱が撤去されたようじゃの。
奥に進んでいくと道路が次第に荒れてきた。
車が全く通ってないことはないようじゃけんこの時点では特に不安はない。
すぐに舗装が途切れオフロードとなった。
「さて、気合入れていくか!」と思うたのもつかの間、倒木に道を阻まれた。
まあ、これ一本位ならどかせばええわと考えたんじゃけどバイクを止めて徒歩で奥の様子を偵察してみるととても先に進めるような状況ではなかった。
南側ルート(周南市須万)から左近桜へのアクセスは諦めた。
向畑の左近桜、平家の武士が植えた樹齢700年を超える一本桜!
執筆途中じゃけど記事公開!続きは後日追記する。