『来島海峡急流観潮船』しまなみ海道を海上散歩!!

中渡島の「湧き潮」

しまなみ海道で最も四国側(馬島は例外として)にある大島の下田水港から出港しとる「来島海峡急流観潮船」に乗ってきた。

来島海峡はタンカーや豪華客船などの大型船だけでなく時には潜水艦も往来するんじゃけど、鳴門海峡、関門海峡と並ぶ日本三大急潮で潮の流れが非常に早く航行する船にとっては昔から難所じゃった。

潮流は最も早い大潮の時には10ノット(時速18km)にもなり、直径10m以上の「八幡渦」がいくつも現れる!!

この荒々しい潮流や渦潮を目当てに観潮船に乗りに来たんじゃけど、運がええ時は観潮船からイルカが見れることもあるそうじゃ。

遥か昔、しまなみ海道ができる以前に船で今治(大島、伯方島、大三島が今治市になるより前)に渡った時に船のすぐ横をイルカのような生物が泳いどるのを見て、それはスナメリ(うちの地域ではゼコンドウと呼ばれとった)じゃと教えてもろうた。

瀬戸内海にスナメリはおるんじゃけどイルカもおったんか?初耳じゃのう。ということで今回webで調べてみた所、「体の小さなクジラはイルカと呼ばれる」らしく、スナメリ=イルカで話は落ち着いた。勉強になったのう。

俺が行った時には残念ながら大型船もイルカもおらんかったんじゃけど、その代わりスッキリと晴れた青空の下で存分に海上散歩を楽しむ事ができた。

来島海峡急流観潮船の乗り場へのアクセス等

観潮船に乗る為のチケットの販売場所に注意が必要じゃ。

チケットは船の乗り場から少し離れた「よしうみいきいき館」で販売しとるけん、まずはそこでチケットを購入する。車もこの「よしうみいきいき館」の駐車場に止めたらええけんの。

チケットを買ったら観潮船の乗り場の下田水港に出港10分前までに必ず行くこと。

「よしうみいきいき館」から下田水港までは約300mの距離じゃけんゆっくり歩いても5分とかからんじゃろう。

 

 

チケット購入場所の「よしうみいきいき館」

 

来島海峡急流観潮船の乗り場の下田水港

 

来島海峡急流観潮船について

所要時間:約50分
出航時間:潮流等により毎日運航時間は変更する
定休日:元旦のみ
乗船券販売所:道の駅 よしうみいきいき館
乗船場所:下田水港(しただみこう)
駐車場:道の駅 よしうみいきいき館、駐車場(無料)

乗船料金:一般 1800円(中学生以上)、小学生 900円
     小学生未満は同伴する大人の人数まで無料(越えた場合は一人900円)

問い合わせ:株式会社しまなみ営業本部(TEL 0898-25-7338)平日 9:00~17:00/ 土・日・祝日休み
      道の駅 よしうみいきいき館(TEL0897-84-3710)

 

詳細は株式会社しまなみのHPで確認してくれ。大型船入航予定情報もチェックしてから行く日を決めるのもええかもしれんのう。

観潮船に乗った後には必ず安全の為にライフジャケットを着用する。乳幼児も乗船しとったんじゃけど、子供用のライフジャケットは少し大きそうじゃった。今の所、乗船には年齢制限はないみたいじゃ。

 

 

観潮船のチケットの購入場所の「よしうみいきいき館」
よしうみいきいき館

 

 

「よしうみいきいき館」には記念撮影用のゆるキャラ”みきゃん”がおるぞ。来島海峡大橋をバックに”みきゃん”とパシャリ。
よしうみいきいき館の前の「みきゃん」

 

 

チケットを人数分購入!

かっこつけて「俺が全部払っちゃる!」っていうたんじゃけど、これだけ買うたら凄い金額じゃった・・・。
来島海峡急流観潮船のチケット

 

 

観潮船の乗り場の下田水港(しただみこう)。
来島海峡急流観潮船乗り場の下田水港

 

観潮船の乗り場の下田水港の建物の中にもトイレはあるけん、必ず絞り出しとったほうがええぞ。

乗船時間が約50分の船旅。しかも船にはトイレはないけんの。

海の上は思ったよりも涼しいぞ。

俺はお盆の時期に行ったんじゃけど写真の通り快晴で太陽がギラギラ。船に乗ったらライフジャケットを着る必要があり、暑さに不安じゃったんじゃけど、船が走り出したら風が心地よくて暑さはそこまで気にならんかった。

真夏にライフジャケット来てもそこまで暑くないということは、春や秋は寒いじゃろうの。冬は極寒かも・・・。

トイレは船に乗る前に確実に行っとこう。

 

 

港に移動すると、一便前の観潮船が丁度出港していった。次は俺らじゃのう。

下田水港から眺める海は、まさによく見る優しい波の瀬戸内海何じゃけど、観潮船の行った先は物凄い急流じゃったぞ。
来島海峡急流観潮船、出港

 

「来島海峡急流観潮船」さあ、出港じゃ~!!

さあ、いよいよ出港の時間がやってきたぞ!桟橋を降りて観潮船に乗り込む!!

写真じゃよう分からんが、かなりの人数で船の定員MAX状態じゃ。流石にお盆は人が多かったの~。

観潮船は一つの座席が3人掛けで俺らは9人の大所帯。しかも最後に乗船したけん、開いとる席が見つからずにバラバラに分かれて知らん人の隣に相席させてもろうた。席を詰めてくれた人、ありがとうございました。

ライフジャケット全員着用!来島海峡急流観潮船、さあ、出港じゃ~!!
来島海峡急流観潮船、出港

 

 

観潮船が下田水港を出港して直ぐに頭上で「ガラガラガラ」と音がした。見上げてみるとなんと船の天井が開いとるじゃないか!!

凄いのう観潮船。船の内側に座っとる人も橋を真下から見上げる事が出きるのう。

ちなみに船の席で座るのにお勧めなのは一番前じゃ。他の席でも景色は十分見れるけんそこまで大差はないんじゃけど、視界が若干広いぞ。俺は一番最後に乗船したんじゃけど、たまたま開いとった一番前に座ることができた。

ガイドさんとも距離が近いけん、説明が良く聞こえるしええぞ。
来島海峡急流観潮船の天井が開いた

 

 

中々話し上手なガイドさん。

「NHKに私が写るけん見てくださいね!」と言うとったけどNHK愛媛限定との事で残念。
来島海峡急流観潮船

 

 

出港後、直ぐに橋の下を通過!!
来島海峡大橋の橋の下を通過

 

 

観潮船は武志島(むしじま)までやってきた。

巨大なアンカレイジをこんなにも間近で見る事なんかない!大迫力じゃ~!!
来島海峡大橋のアンカレイジ

来島海峡大橋のアンカレイジ

来島海峡大のアンカレイジ

橋のケーブルを固定する巨大なおもりです。アンカレイジは海底からは約90m。海面からは約60mの高さがあり、使用されたコンクリートは15万㎥でミキサー車5万台分にもなりました。学校の25mプールに換算すると約600杯分の大きさになります。

来島海峡急流体験見どころMAPより抜粋

 

 

観潮船は来島海峡大橋を縫うように進んで行く。

波の荒い所で飛沫が顔に少しかかったけん舐めたら当たり前じゃけどしょぱかった。

小さな船じゃけん、海との距離が近くて最高じゃ~!!
来島海峡急流観潮船からの景色

 

 

来島海峡の最も今治側、西水道から来島海峡大橋をくぐる。

橋の橋脚付近には糸山公園の展望台と来島海峡展望館が見えとるのう。
来島海峡急流観潮船からの景色

 

 

真下。
来島海峡急流観潮船からの景色

 

 

くぐり抜けた。
来島海峡急流観潮船からの景色

 

 

その後、来島(くるしま)をぐるっと一周した後、観潮船は波止浜湾へと入っていったけん少し驚いた。ここ入ってえんか??

後で説明書きをきちんと見てみると、あらかじめ周遊コースに組み込まれとったんじゃの。この景色は観潮船に乗らんと見れんじゃろうの。
波止浜湾

 

 

下の写真は製造中の大型船。驚く事にこんなにも大きな船がたったのひと月で完成してしまうらしい。

なんでそんなことが可能かというと、あちこちで作った各パーツ(パーツというても巨大)をここで組むという手法をとっとるけん短納期で完成するそうじゃ。この場所でゼロから作るわけじゃないんじゃの。

そういや瀬戸内海でたまに何かわからん巨大な物体を運んどる船を見かける事があるんじゃけど、もしかしたらあれも船の部品の一部じゃったんかもしれんのう。
波止浜湾

 

 

ぶち近くで大型船を見る事ができるけん、船舶マニアにはたまらんじゃろうのう。
波止浜湾

 

 

船が近い!デカい!
波止浜湾

 

 

船主の下部にぼっこりと突き出した顎のような部分は球状船首(バルバスバウ)。普段は海面下に隠れとるけん見る事は無いんじゃけど、ここでは丸見え。

これがあると、波が打ち消されて燃費が良くなるらしい。
波止浜湾でバルバスバウを間近で眺める

 

 

観潮船は来島付近を再度通り過ぎる。

来島は周囲わずか850mの小さな島なんじゃけど、ここはその昔、島の周りのが速く複雑な潮流に守られた天然の要塞として来島村上水軍の居城じゃった。今も島のあちこちに当時の痕跡が残っとる。

島の名前はこの激しい潮流を表す「狂う潮」が訛って「くるしま」と呼ばれるようになったらしいぞ。
来島(くるしま)

 

 

来島の海岸にある来島八千矛神社(くるしまやちほこじんじゃ)は鳥居が島の内側にあるのに本殿は海を向いているという珍しい神社じゃ。鳥居をくぐったら本殿の裏。

これは海からお参りできるようにとこの様な造りになっとるとのこと。
来島八千矛神社(くるしまやちほこじんじゃ)

 

 

続いて小島(おしま)の前を通過。

港の直ぐそばにNHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」で撮影に使われた28センチ榴弾砲のレプリカが展示されとるんじゃけど、写真じゃと見えにくいか。

島外から訪れるのは釣り人しかおらんかったんじゃけど、テレビ放送後は観光客が多く訪れるようになったとのこと。

この島には芸予要塞(正式名称は陸軍芸予要塞来島要塞)の跡が島中に残っとる。
小島(おしま)

 

 

来島を離れようとした時にカモメが姿を現した。
小島(おしま)

 

 

船を一気に走らせて本日のハイライト!中渡島(なかとじま)の「八幡渦」が発生する場所に到着~!!

「八幡渦」とは直径10m以上の物をそう呼ぶんじゃけど、俺が行った日は中潮じゃったけんそこまで巨大な渦は出んかった。この日は潮流は最大で5ノット(時速9km)程度との事じゃけど、実際に見るとかなり早い!

渦も次から次へと生まれてから消えていく!
中渡島(なかとじま)の八幡渦

 

 

実際に見ると中潮でもかなり潮流が速いぞ!
中渡島(なかとじま)の急流

 

 

中渡島の反対側に移動すると、激しい潮流が海底の岩に当たり、海面まで押し上げられ「湧き潮」と呼ばれる現象が起こっとった。

絶え間なく湧き上がってくる潮の音がかなり大きく聞こえる。

「湧き潮」というのがあるのを観潮船に乗って初めて知ったんじゃけど、そこら中から音をたてて潮が沸き上がる様子は凄まじい迫力じゃった。

そしてココにも渦が発生しとったんじゃけど、最初に渦を見た場所とここでは渦の回転方向が真逆になっとるとガイドさんが説明してくれた。

渦の回転方向なんかは全く気にしとらんかったんじゃけど、後から写真を確認してみると、最初に見た渦は反時計回りで移動して後から見た渦は時計回りじゃった。確かに逆回り。
中渡島の「湧き潮」

 

 

「湧き潮」と渦をしっかりと堪能した後で、名残惜しくも観潮船は下田水港へと舵をきった。
下田水港に帰る観潮船

 

 

あっという間に下田水港へと帰港。
下田水港に帰る観潮船

 

 

下船後、下田水港から来島海峡大橋を望む。

ええ船旅じゃった。ガイドさん、船頭さんありがとうございました!
下田水港から来島海峡大橋を望む

 

最後に

激しい潮流とそこに浮かぶ小さな島々、そして船に乗らんと見る事のできん来島海峡大橋の普段と違う表情。

「来島海峡急流観潮船」大満足!!

 

俺が乗った観潮船のボランティアガイドの方は非常にしゃべりが上手で説明のしかたも解りやすかった。時折クイズも出したりと一方的に喋るだけではなく観光客とのふれ合いもお手のもの。

太っ腹なことにクイズに正解したらプレゼントもくれると言うてくれたんじゃけど残念ながら誰も正解した人はおらず、どんなプレゼントがもらえるんかは謎のままとなった。(ガイドさんにより、それぞれ案内のしかたが違うけんプレゼント出してくれるのはこの方だけじゃろう)

プレゼントは何なのか?今ならクイズの答えを全部覚えとるけん今すぐもう一回、観潮船に乗ったらプレゼントGETできるんじゃけど、次乗る時までには忘れとるじゃろうの~。まあ、クイズ正解のプレゼントが物ではなく、「熱い熱い熱~い抱擁!」という可能性もあるが・・・。

しまなみ海道の大島に行く機会のある人は「来島海峡急流観潮船」を是非、体験してみよう!!

 

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