
竹原市の山奥にどっしりと根を下ろし枝を広げた一本桜『宿根の大桜(すくねのおおざくら)』は”株立ち”状に生えた江戸彼岸桜の中では広島県内で三番目の大きさの巨木じゃ。
”株立ち”とは根元から複数の枝が広がって生えた樹形を言う。
この桜の木は竹原市の市重要文化財に指定されるほどの素晴らしい桜なんじゃけど、平成21年(2009年)までは雑木に覆われ人の目にはほとんど触れることがなかったそうじゃ。
アニメ”たまゆら”でもこの桜が登場している。
『宿根の大桜』へのアクセスや駐車場など
広島県竹原市下野町字宿郷359番地
駐車場の場所はここじゃ
国道185号線沿いにたてられた”朝日山登山道”の看板を曲がり山奥に約4km進んだ場所に『宿根の大桜』はあるんじゃけど、とにかく道が狭いけん慎重に車を運転しよう。
立派な桜なんじゃけど場所が山奥にあるためか観光客は多くないけん離合にそこまでおびえる必要はない。
普通車でも駐車場まで問題なく行けたけんの。
道中には『宿根の大桜』までの距離を示す看板を立ててくれとるけん「ほんまにこの先に桜があるんか?」という不安なく進んでいける。
国道185号線から10分くらい上ると宿根の集落に到着。看板の案内に従って左折。
この分岐から駐車場まで約200mの距離なんじゃけど、道が狭くて対向車が来たら離合できんけんどちらかがバックするしかない。ここから駐車場までは安全かつスピーディーにいっきに向かおう。
進んでいくと桜並木が現れ駐車場が見えた。
この日は雨が降るあいにくの天気じゃったけど先客が一組おったの。
駐車場を左に見ながら最後の分岐を左に曲がると、
駐車場に到着。
宿根集落の集会所の駐車場が『宿根の大桜』花見時期の臨時駐車場となっとる。車を止めるラインなどはないけん邪魔にならんように配慮して適当に駐車しよう。
駐車場の奥にある遊歩道を上がっていくと『宿根の大桜』と対面できるぞ。
『宿根の大桜』県で三番目の株立ちエドヒガンの巨木!
車を降りて遊歩道まで来ると枝にたくさんの花をつけた『宿根の大桜』が視界に入った。
かなりの巨木じゃのう!
息を切らしながら登り坂をゆっくりと桜へと近づいていく。
害獣除けのフェンスが目障りなのが少し残念じゃけど菜の花も植えられとってええ感じじゃの。
俺より先に訪れとった観光客が『宿根の大桜』を根元から見上げとる。
人間との比較でこの桜の木がいかに大きいかわかるじゃろ。樹高は15m以上とのこと。
ゆっくりと歩いてやっとこさ到着!
『宿根の大桜』をぐるりと一周できるように遊歩道がつけられとるけん色々な角度から桜が楽しめるぞ。
木の下には市重要文化財(市天然記念物)に指定された記念の石碑と宿根の大桜の案内板が立てられとる。
宿根の大桜(江戸彼岸桜)
この桜は平成21年の春まで竹林、雑木、茅等に被われ静かに眠っておりましたが、大井・宿根地区協動のまちづくり協議会環境部会と宿根地域の人達によって、個人所有者の承諾を得、地域の名所とする為に毎年整備、保全を続けており、開花時期には各地からの鑑賞者で賑わっております。
宿根の大桜は1本の根元から4本の幹に分かれ(株立ち)ており、樹高は15m以上、根周り周囲5m、胸高幹囲4m、枝張り約22mあり、江戸彼岸桜株立ちとしては県下3番目の巨樹で、樹齢約250年余りと推定されております。江戸彼岸桜は染井吉野桜等多くの桜栽培品種の親木で、県内の江戸彼岸桜自生地は花崗岩地帯には無く、古生層の地質にしか見当たりません、瀬戸内地区ではこの桜は珍しい巨樹と言われております。大井・宿根地区協動のまちづくり協議会環境部会
樹齢250年の大木に咲く可憐な花。
訪れた日は雨が降ったり止んだりのあいにくの天気じゃったんじゃけど、山に出てきた霧が『宿根の大桜』を幻想的に演出してくれた。
『宿根の大桜』を動画で!
最後に
樹齢250年の大きな『宿根の大桜』。
見事に大きく広く張った枝に真っ白な花が満開でひっそりとたたずむ様子はとても素晴らしかった。
山奥で観光客も少なく余計な音が聞こえんけんほんまにのんびりと桜を楽しむことができるぞ。
霧に包まれた『宿根の大桜』の様子は「また雨の日に訪れたい」と思わせるほど魅力的じゃったわい。(とはいえ、次回はできれば晴天の時にも来てみたいがの)
ここらに来たなら「バンブー・ジョイ・ハイランド」や「正福寺山公園」も桜が綺麗じゃけんついでに寄ることをお勧めする。それと竹原の海沿いからはまるで要塞のような契島も見れるぞ~。
【注意!!】
帰りは違う道から帰ってみるか~と駐車場を出て、来た道とは違う方向へ進んでいったんじゃけど道が細くなり軽自動車ならギリギリ通れそうな道幅になりそれ以上進めんくなった。
しょうがないけんバックで駐車場付近まで戻りなんとか来た道を引き返すことができたわい。
冒険心がある人もおるじゃろうけど無理せずに来た道を戻った方がええぞ!(なに?そんな愚行するのお前だけじゃって!?)