
神原のしだれ桜は、樹齢300年以上と広島市内では最も古いしだれ桜で樹高10m、胸高幹囲2.42mもある巨木じゃ。
空から降り注ぐように垂れた枝に満開の花をつけた姿は独特の美しさがある。
枝垂れ桜は比較的寒冷地を好む為、沿岸部で温暖な地域(広島市内ではここらは寒い方じゃけど)にこれだけ古く大きな枝垂桜があるのは珍しく、昭和48年3月28日に広島県の天然記念物に指定された。
広島市内ということで近くて行きやすいとは思うんじゃけど、駐車場の数に限りがあるけん花が満開の時には混雑するぞ。
神原のしだれ桜へのアクセス
広島県広島市佐伯区五日市町大字石内2186
西風新都(石内北)のすぐそばにあると言ったら場所のイメージがしやすいか?高速道路で来る場合は西風新都ICでも五日市ICでもどちらで降りてもええじゃろう。
駐車場も桜の木の近くに用意されとるんじゃけど十数台くらいしか止めれそうにないけん時間帯によってはいっぱいで止めれんかもしれん。
ちーと歩くようになるんじゃけど近所の梶毛ダムの駐車場に車を止めるという手もある。
車で現地へと向かう場合、神原のしだれ桜付近の道は狭いし西風新都への抜け道となっとて交通量も多いけん安全運転での。普通車がすれ違う時は交互じゃないと通れん位の道幅の所もある。
下の写真の左側にあるのが”神原のしだれ桜”なんじゃけど、付近には他にもたくさんの桜が植えられとるけん、開花時期には辺りが華やかになるぞ。
西風新都の宅地造成が始まる前からこの付近を知っとるんじゃけど、かつてはただの山の中に通る道じゃったのに、今は桜の前を通り過ぎると住宅地が広がる風景になった。
神原のしだれ桜を望む
神原のしだれ桜には計二回訪れた。
残念ながら一回目は曇り空の満開直前。そして二回目は晴天じゃったんじゃけど花が既に散り始めじゃった。
市内のソメイヨシノと同時期に神原のしだれ桜も満開を迎えたようじゃのう。
一回目に訪れた”神原のしだれ桜”
駐車場に車を止めると二本の大きな枝垂桜が目に入る。
下の写真左側が広島県の天然記念物に指定されとる初代”神原のしだれ桜”。そして、写真右側にあるのが二代目の”神原のしだれ桜”じゃ。
そして少し離れた別の場所にはなんと三代目の”神原のしだれ桜”が植えられとる。(下の写真が三代目)
前日に降った雨が花にシズクの化粧となった。
神原のしだれ桜の花弁は薄っすらとピンク色を帯とって、おしとやかに花開く。垂れた枝に下を向いて連なる花々は優雅じゃのう。
「心が落ち着く」そんな桜じゃ。
二回目に訪れた”神原のしだれ桜”
四日後、二回目に訪れた時には天気に恵まれたんじゃけど、残念ながら花は散り始めとった。とは言えこの迫力。
平日の朝7時前にもかかわらず、俺以外にも見物客がおるとは流石!人気の桜じゃのう。
”初代”神原のしだれ桜を見上げる。横に広がって桜の花が降ってくるような枝張りも圧巻じゃけど、胸高幹囲2.42mの幹周りも迫力があるじゃろう。
開花時期には机とテーブルが桜の木のすぐそばに用意され、お茶会が開かれとる。
2018年3月31日、再訪した写真
満開じゃ!!グッドタイミングで再訪する事ができた。
むかって左側、道路沿いのしだれ桜の方が少しだけピンク色が濃いのがわかるかの~?
この角度から見ると桜の滝を浴びとる様じゃのう。
神原のシダレザクラ
広島県天然記念物 (指定 昭和48年3月28日)
胸高幹囲2.42m 樹高10m 枝張=東6m、西7m、南10m、北5mシダレザクラは、その名のごとく滝の流れの様に枝が垂れ下がっているのが特徴です。満開時には、桜花が流れる枝いっぱいに咲き、春風に揺れる優雅な姿は美しくあたりをほんのり淡い紅色に染めあげます。
比較的寒冷な地を好むシダレザクラは、本州中部以北においては大木となる例が多く見られますが、暖地での例は少なく、広島県内では、県北で数例見られるのみで、沿岸部においては、樹齢300年以上と推定されるこのシダレザクラが唯一です。
沿岸に近い温暖なこの地に、このように大木として成長したことは、たいへん貴重なことといえるでしょう。
平成3年10月25日 広島県教育委員会、広島市教育委員会
(神原のしだれ桜の立て看板より抜粋)
神原のしだれ桜を動画でどうぞ
最後に
こんなにも古く、大きく、そして花の綺麗なしだれ桜が広島市内にあるのは本当に貴重な事じゃと思う。
一見の価値アリじゃ。
この神原のしだれ桜なんじゃけど、実は個人の敷地内に生えとって、花を見る為の駐車場も休耕田を好意で使わせてくれとる。
カメラと感謝の気持ちを持って花見に行こう。