
盆徳滝は山県郡安芸太田町猪山にある滝じゃ。
大昔、盆徳という名の旅の僧侶がこの滝の付近で修業したことから、その僧侶の名前をとって盆徳滝と名付けられたらしい。
読み方は”ぼんちょくたき”や”ぼんとくだき”とも呼ばれとるようなんじゃけど現地にある看板には”ぼんとくのたき”と表記されとる。
温井ダムと王泊ダムを繋ぐ国道186号線沿いに看板があるんじゃけど、目に入って以前から気になっとる人も結構おるんじゃないか?
俺も国道186号線を通るたびに昔から気にはなっとったんじゃけど今まで滝に行く機会が無く、今回が初めての訪問となった。
しっかりとした金属製の「盆徳滝」という看板が設置されとるぐらいじゃけん、滝までの経路も明瞭じゃろうと下調べせずに行ったんじゃけど、滝までの遊歩道が思いのほかワイルドで驚かされた。
盆徳滝へのアクセス
広島県山県郡安芸太田町猪山
地図を見ると県道306号線の直ぐそばに盆徳滝はあるんじゃけど、滝に行くには国道186号線の看板のある所からでないと行けれんけんの。
国道186号線を温井ダムから王泊ダム方面へ北上していくと、左手に可愛らしいカエルがあり、盆徳滝の看板はこれを通り過ぎてすぐじゃ。
カエルを通り過ぎると、右手に「盆徳滝0.3km」の看板がと車が数台とめれるほどのスペースがある。
看板の矢印が挿す方向を見ると、木製の階段があり、登り(左)と下り(右)に行けるようになっとるんじゃけど、どっちに行ったら滝に行けるんか書いとらん・・・。
下調べせずに来たことを悔やんだんじゃけどもう遅い。
「滝なら水の流れる谷底にあるじゃろう」と感で階段を右に降りていくことにした。結果こっちでおうとったんじゃけどの。
いざ、盆徳滝へ!!
木製の階段はかなりの段数があるけん、帰るのがしんどそうじゃのうと思いながらもひたすら下っていく。
階段は所々朽ちとる箇所があったけん、数年後には踏み抜いて使えんようになるかもしれんのう。盆徳滝が気になって一度は行ったみたいと言う人は早いうちに行く方がええぞ。
そんなやつ滅多におらんか・・・。
長い木製の階段を慎重に下りると桧谷川の流れる谷底にたどり着いた。
金網の張られた中国電力の設備(水力発電か?)の左側を通って川の上流を目指す。
遊歩道は一応あるんじゃけど、荒廃が激しい・・・。
下の写真は遊歩道の部分はコンクリートで表面が塗られとるんじゃけど一部空洞の箇所があったりする。そのうち崩落してしまうんじゃろうの。
少し進むと、道が忽然と無くなって、数m先に歩道の続きがあったりする。流されてしまったんじゃろうの。
さらに進むといきなり遊歩道が消えた!?崩落でもないみたいじゃ。
あたりをキョロキョロしとると、対岸に遊歩道が続いとる事に気が付き、石の上を通って何とか向こう岸に渡った。これは分りにくい。
下の写真、川の右側に遊歩道が続いとるのがわかるじゃろうか?
俺が行った時は水量が少なかったけん、問題なかったんじゃけど、水量が多い時には川を渡るのはしんどいかもしれんぞ。
遊歩道は落ち葉や倒木等で荒れ放題じゃ。
国道186号線の看板以降は何の目印もないけん、この道でおうとるんか不安になりながら進んで行く。
間違えとる可能性もあるけん、情報が少ない場所は引き返すタイミングの見極めも重要じゃのう。
おっ、白い物が見える!やっとこさ滝に着いたようじゃ!!
時間を見てみると、入口からここまで約15分。結構近かったのう。
盆徳滝に到着!!
”国土交通省 中国地方整備局 温井ダム管理所”のHPの記載によると、「四段に落下する高さ12mの滝です。」との事なんじゃけど、滝を下から見上げた状態じゃと二段にしか見えんのう。
もう少し登れば4段の滝全てを確認できるかもしれんのじゃけど、俺の技術ではこれ以上進む事はできそうにない。
盆徳滝は流れが細いけん、迫力には少し欠けるのう。
写真を何枚か撮ってから気が付いたんじゃけど、盆徳滝のすぐ上に橋がかかっとるじゃないか!ひょっとして県道306号線?
盆徳滝の下流の眺め。ゴロゴロ大きな岩だらけじゃ。
滝を後にして、滝の頭上に見えた橋へと移動してみる事にした。
水はそれなりに綺麗で小魚も泳いどったぞ。
車で県道306号線を桧谷川の上流を目指して進んで行くと、橋の欄干にイノシシのオブジェを発見。
ここら辺は地名が「猪山(いのしやま)」というだけあって、イノシシが多いんじゃろうのう。
で、滝の上に架かる「新盆徳橋」に到着~。
橋の上から桧谷川を覗いてみると、盆徳滝を確認することができたんじゃけど、やっぱり4段の滝には見えんような・・・。
まあ、滝を下からも上からも見る事ができたけん、とりあえず満足はできたけん良しとするか。
最後に
盆徳滝は遊歩道の荒廃が酷い。
入口の木の階段も腐って踏み抜きそうな個所もあるし、川沿いのコンクリートの遊歩道は何か所も壊れとる。
あんまり有名な滝ではないけん、今以上に荒廃が進んだら立ち入り禁止になる可能性が非常に高いぞ。(国道186号線沿いの目立つ所に看板があるのが仇となりそう)
この滝にいつか行ってみたいと思うとる人は早めに行っておいた方がええじゃろう。