
広島県山県郡北広島町東八幡原では9月中旬から下旬にかけて”赤そば”の花が美しく咲き誇る。
一般的な蕎麦の花は白色なんじゃけど、”赤そば”はその名の通り花弁が赤く(濃いピンクっぽい)遠くからでもよく目立ち美しい。
この”赤そば”はヒマラヤ原産の赤い花の蕎麦を日本に持ち帰り、信州大学名誉教授の氏原 暉男さんとタカノ株式会社とが共同で日本の気候に適用する様に品種改良をくわえた”高嶺ルビー”と言う名前の品種。ええ名前じゃのう。
まさしく高嶺のルビー色の花。(ルビー持っとらんけん、ルビーの実物の色知らんのんじゃけど)
赤く美しい花が咲く高嶺ルビーは「赤そば」または「紅そば」と表記され(どちらも”あかそば”と読む)、全国的には長野県上伊那郡箕輪町 にある「赤そばの里」が有名じゃの。
広島から近い所では島根県鹿足郡吉賀町に紅そば畑があり、毎年”さじき紅そば花見会”なるお祭りが開催されとるのう。
※高嶺ルビーは更に品種改良をくわえ、更に花の赤色が濃い「高嶺ルビー2011」へと進化しとる。
北広島町東八幡原「赤そばの里」と、赤そばが食べれる「かりお茶屋」へのアクセス
赤そばの里(赤そば畑)
赤そばを作っとる畑は八幡地区で何ヵ所かあるんじゃけど花を見るならこの場所が一番ええじゃろう。
十字路の交差点付近には簡易トイレ(使用可能かは未確認)が設置されとってその付近が広くスペースがあるけん車を駐車可能。
場所がわかりにくいという人が多いんじゃけど、有名な「カキツバタの里」のすぐ目と鼻の先じゃけんの。
畑じゃけん特に営業時間とかはないけん24時間いつでも赤そばを見る事ができるぞ。
早朝に霞のかかった赤そば畑の景色や、夕日に照らされていっそう赤く輝く赤そばの花も絶景じゃろうのう。
赤そばの食べれるお店「かりお茶屋」
赤そばの花を見ただけでも綺麗でうっとり満足なんじゃけど、折角ならその赤そば食べてみたいよのう~。
上記「赤そば畑」目の前の道を約2km進んだ場所にある「かりお茶屋」ではなんとこの”赤そば”が食べれるんじゃ!
こりゃ~赤そば食べに行かんといけんじゃろう!
「かりお茶屋」と同じ建物内には「芸北 高原の自然館」があり、付近の動植物について展示を見る事ができるけんせっかくなら行ってみよう。
【かりお茶屋】
- 営業時間:10時~16時(食事は11時~15時)
- 営業期間:4月~11月
- 定休日:火曜(火曜が祝日の場合はその翌日)
- 電話番号:0826-36-2727
- かりお茶屋ホームページ
赤そばの里、八幡高原一面に広がるルビー色の蕎麦の花畑!
赤そばの花を見に二週連続で訪れたんじゃけど初回訪問時は雨天、二回目は晴れとそれぞれ違う環境で花を見れた。雨でも晴れでもお出かけは楽しいのう~。
雨天の「赤そばの里」訪問
広島市内から日本海方面へ国道191号線を進んで行くと目の前に現れる「やわたハイランド191リゾート」スキー場。
スキー場の目の前の交差点を右折して県道115号線を約500m進むと「かりお茶屋」ののぼりや、小さく「カキツバタの里」の看板があるけんここを更に右折して「町道後ケ原下林線」を真っすぐ進んで行くと、約1km先に赤そばの畑がある。
”赤そば”の畑は”カキツバタの里”の直ぐ目と鼻の先、同じように「町道後ケ原下林線」沿いにあり、花の時期に行けば真っ赤っかじゃけん直ぐにわかるじゃろう。
目の前に広がる見事な赤そばの花畑!
車を止めて赤そばに近づいてみると、独特な蕎麦の花の匂いが漂ってくる。
中々この匂いが好きじゃと言う人はおらんじゃろうけど、虫媒での受粉をする為に蕎麦の花が頑張っとるんじゃの~と想像しながら花を楽しもう。
天気はあいにくじゃったけど、それはそれで趣があるというもの。
俺が畑に到着する少し前に雨がやみ、赤そばの花には滴がつき輝いとった。
そばの花は非常に小さい。
頑張ってマクロレンズで写真を撮るんじゃけど、ほとんどの写真はブレブレじゃった。
この日はまだ花が咲き始めじゃったけんか、めいいっぱい開いとる花は少なかったのう。
しかしルビー色(赤と言うよりはピンク色の様な気もするが・・・)の小さな花が可愛いのう~。花をじっくりと愛でる。
雨天でないと存在しない水滴は重要な観賞ポイントの一つ。水滴の中に赤そばが映っとるのがわかるじゃろ。
俺の持っとる機材じゃとこれ位が限界じゃのう~。(もちろんトリミングしとるけんの)
白い蕎麦の花が一般的じゃけん赤そばの花は目を引く。
とは言え、蕎麦の花とか実際に見て知っとる人間はある程度の年齢に達しとるもんなんじゃろうのう。まあ、都会に暮らしとったら年配のもんでも滅多に見る事はないか。
ただこの景色は蕎麦の花を知らん者が見ても綺麗じゃけん感動するじゃろうの~。
赤そばの花の向こうに見えるのは「やわたハイランド191リゾート」スキー場。
稲はよく実り頭を垂れとった。
少し離れた場所にも赤そばのルビー色の帯が見える。
”赤そば”が赤いのは元々原産地がヒマラヤ標高約4000mの麓で、強烈な紫外線から蕎麦がその身を守るためにポリフェノールの一種であるアントシアニンを蓄えている為なんじゃそうな。勉強になったのう。
高嶺ルビーについて詳しく知りたい人はタカノ株式会社のホームページを参照してくれ。
晴天の「赤そばの里」へ再び訪問!
花を見てから一週間後・・・。どうしても赤そばが食べたくなったけん八幡高原へ再訪したぞ!
雨天もえんじゃけどやっぱ青空がええよの~と思わせるええ天気じゃ。
天気と訪問した時間の関係かこの日はそこそこ観光客がおったのう。それと一週間たって蕎麦の独特な匂いが少なくなっとった。
晴れてシャッタースピードを稼げても小さな小さな赤そばの花は写真撮るのが難しい。
この日は花がしっかりと開いとった。
ファンタジーの様な世界じゃのう~。
ず~っと向こうまで赤そばじゃ。
赤そばの里を動画で!
「かりお茶屋」で赤そばを食べる!「芸北 高原の自然館」で北広島の動植物について知る!
花をじっくりと観賞した後で、実際に赤そばが食べれる近所の「かりお茶屋」へ蕎麦を食べに。
丁度12時頃に到着。一番混雑しとった時間の様で俺らの前に10組くらい待っとった。
30分以上は待ったじゃろうか?混雑のピーク時に行く人は、田舎の人気店じゃけんのんびり気長に待とう。
手前の建物が「かりお茶屋」と「芸北 高原の自然館」のある建物で、奥に見える茅葺き古民家は山麓庵(さんろくあん)じゃ。
山麓庵は中に入る事もできるし有料じゃけど予約したら囲炉裏を使えるみたいじゃのう。興味がある人は「かりお茶屋」に問合せしてみてくれ。
更に奥には野菜の産直所も。
「芸北 高原の自然館」では付近に生息する動植物についての展示を見る事ができる。
ツキノワグマのはく製もあるけん、どれくらいの大きさ何かわかるぞ。
個人的には鳥の鳴き声が聴ける機械が良かった。「この鳥はこんな鳴き方するんか~」と見た事ある鳥でも鳴き声知らんかったけんのう。
スタッフの方が気軽に話しかけてくれて色々と説明してくれてありがたかった。
山で熊にばったり遭遇した時は背中を見せて走って逃げるのが一番駄目。熊を見ながらゆっくりとあとずさりするように遠ざかる事。熊は好奇心が旺盛じゃけん何か物をそっと置いてゆっくりとその場を立ち去れば(絶対に背中は見せるな!行動はゆっくり!)熊はそれに夢中になり追いかけてこない。
勉強になったのう~。好奇心旺盛なんは知らんかったわい。山に行く人は上記の事を覚えておこう!
カエルやイモリ、サンショウウオもおった。
リクエスト通り可愛く撮れたじゃろ!撫でてほおずりしてあげたいぐらいじゃ。
「芸北 高原の自然館」で見学しとったら「かりお茶屋」の方から名前が呼ばれたけん赤そばを食べにGO!
メニューはこの様な感じじゃった。
俺が注文したのは黒豆むすび・盛りそば定食~。
赤そば美味い!天ぷらも美味い!その他も美味い!
蕎麦を目当てに来たんじゃけど、黒豆むすび気に入ったのう。塩味の効いたご飯にほんのり甘い様な黒豆が混ぜてあって絶妙じゃったのう~。
大満足で外に出ると、マツムシソウの蜜を吸う蝶(蛾?)が目についた。
ちなみに「かりお茶屋」の”かりお”とは実は臥竜山の事。
地元の人は臥竜山の事を「苅尾(かりお)」と呼ぶそうで、それが”かりお茶屋”の名前の由来になったそうじゃ。
最後に
赤そばは花も”ざるそば”も最高じゃった~。
かりお茶屋は混雑時には待ち時間がかなりかかるけん時間には余裕を持って行ってくれ。
”赤そば”は通常の蕎麦よりもコシがあり風味が強いのが特徴らしいんじゃけど、食べ比べたわけじゃないけん正直ようわからんかった。
ただこれだけはハッキリ言うときたい。
「美味かった。」
赤そばは通常の蕎麦よりも生産者が少ないだけでなく、収穫量も1/3程度しかな希少な蕎麦じゃ。これだけでも食べてみる価値はあるじゃろうの~。
ヒマラヤの標高約4000メートルからやって来た”赤そば”。
また花を見に、そして食べに行こうかのう。
赤そばを自分で育ててみたい人はどうぞ~。