畑に生えた棕櫚(シュロ)の木の伐採

棕櫚(しゅろ)の伐採

畑に生えた”棕櫚(シュロ)”を伐採した。

この木は背の高いもので10mを超す程にもなり、幹の周りがびっしりと毛で覆われとるけん、チェンソーで気軽に切り倒す事ができん。しかも水分を多く含んどるけんか非常に重たくて移動させるだけでも一苦労じゃ。

木の先端には手を広げたような形をしたギザギザの大きな葉が周囲に生えとるけん、持ち運ぶのにはこれが邪魔になったりと、他の雑木と比べて”シュロ”を切るのにはかなり骨が折れる。

”シュロ”は土地によっては”シュウロ”と呼ばれたりもする。

先ずは斧を使って”棕櫚(シュロ)”を切り倒す!

畑のそこら中に生えとる”シュロ”は何十年も前から既に生えとった物も多く、どうやら鳥が種を運んできたようじゃ。この様に勝手に生えた物は”ノラジュロ”と言うらしいんじゃけど、雑木なんかみんな野良じゃろ。

昔はこの幹の周りに生えた毛を使って縄を編んだりホウキを作ったりしとった。

”シュロ”の毛は非常に丈夫で長持ちするけん、”ひいじいちゃん”の作ったシュロ縄は数十年の時を過ごした現在でも使えそうな位の強度がある。(倉庫に眠ったままじゃけど)

幹はお寺の鐘つき棒として利用されとるのを見かける事があるんじゃけど、それ以外にも何か利用できるんじゃろうか?

 

さて、先ずは斧を使って”シュロ”を切り倒すことになった。

いや、幹の周りの毛が邪魔じゃいうてもきちんと段取りしたらチェンソーで切れん事はないけん、チェンソーで切りゃえんじゃけど、アラウンドセブンティ(70歳前後)のオジイチャンが、

「これ位なら斧で大丈夫じゃ!」

と言って自ら斧を振るいだした。これが「年寄りの冷や水」と言うやつか。

手に持った斧をチラリと見ると新しそうじゃ。どうやら買ったばっかりの道具を使いたくてしょうがないようじゃの。と言うか、「また道具を買ったんか!?」と口から出そうになったんじゃけど、喧嘩になるけんぐっとこらえた。一体何本の斧が家の倉庫に眠っとるのやら・・・。

 

みかん畑に向かって傾いて生えとる”シュロ”。
こいつのせいで日影になるけん切る事にしたらしいんじゃけど、周りの杉も切らんといかんがそれはまた今度じゃ。
畑の傍で傾いている”棕櫚(シュロ)”

 

 

”シュロ”の幹に斧を打つ。
シュロを斧で倒す

 

 

この木は比較的柔らかかったらしく、斧を振るう事ほんの数分で”シュロ”が傾きだした。
シュロを斧で倒す

 

 

「倒れるぞー!」大きな声で叫ぶアラウンドセブンティ。
シュロを斧で倒す

 

 

・・・

 

 

「メキッ!メキメキメキ!!」

 

 

・・・

 

 

「ド~ン!!」

 

 

・・・

 

 

「バキッ!バキッ!バキバキッ!」

 

 

 

ぎゃ~!倒す方向失敗!!みかんの木に直撃してしもうたぞ。
倒したシュロがみかんの木に直撃

 

 

とりあえず、”シュロ”を短く切らん事には重すぎて人力ではどうにもならん。

アラセブは更に斧で頑張るようじゃ。
シュロを斧で分割する

 

 

「ドカッ!!」

立つ位置を変えながら必死で斧を振りおろす。飛び散る木片。
シュロを斧で分割する

 

 

苦しそうに「ゼイゼイ」と息を吐いたり吸ったりしとるオジイチャンに「チェンソーで切ろうか?」と何度も声をかけたんじゃけど、「大丈夫じゃ」と斧を振るい続けた。

とても大丈夫そうには見えん。

身体は既に悲鳴を上げとるようにしか見えんのじゃけど、男のプライドが斧を放すことを許さんようじゃった。流石、日本男児と言えばええのか。

それからしばらくして、見事に”シュロ”を切断する事ができたんじゃけど、オジイチャンは「疲れた・・・」と一言つぶやいて無言になった。やはりかなり無理をしとったようじゃ。

限界まで肉体を酷使したアラゼブ・・・。

じゃけど、現実は厳しくて最低でもあと3ヵ所は切断せんと重すぎて”シュロ”を畑内の廃棄場所まで運べそうにない。

しかも、”シュロ”の木をもう一本倒す予定なんじゃけど・・・。

「残りはチェンソーで切ろうや」と俺は優しく話しかけた。

過去にチェンソーを使って”棕櫚(シュロ)”を伐採した時の失敗談

チェンソーを使って”シュロ”を伐採する場合は、まず最初に幹の周りの毛を剥いでやる必要がある。

過去に一度、「毛を剥ぐの面倒じゃし、多分大丈夫じゃろ」と根拠の全くない甘い考えで、チェンソーを使って”シュロ”を切った事があるんじゃけど、毛が絡みついてとんでもないことになった。

切っとる途中でチェンソーがいきなり停止。

ドライブスプロケット付近には大量の毛が絡まり、チェンソーは全く動かんし、カバーを外そうとナットを緩めてもカバーが中々外れん。

やっとのことで外したカバー内にはギチギチに毛がつまとった。

内部の絡みついた毛を取るのにかなりの時間がかかってしまい大幅な時間ロス。綺麗に掃除が終わり、チェンソーを組み直して作業に戻ろうとした・・・。

 

がっ、

 

なんとエンジンをかけてアクセルを握りこんでもチェンソーの歯が回らん!?

エンジンを止めて再度、バラして見てみたんじゃけど、ドライブスプロケット付近に絡まった毛はもうついとらん。

しばし眺めとると、ガイドバー、ソーチェーン付近にも毛が絡みついとるのに気が付いた・・・。

ガイドバー先端にあるノーズスプロケットにもギチギチに毛が絡みついとるじゃないか・・・。

これも全部取らんといかんのかと考え呆然としてしもうたんじゃけど、チェンソーを動かんままほったらかしにはできんけん、地道に頑張って毛を取ることにした。

毛を取るのにTOTALで1時間位費やして、やっとチェンソーが動くようになった。どうしても取れん毛もあったんじゃけど、チェンソーが動くけん良しとした。

この過去の苦い経験から、”シュロ”をチェンソーで切る時には必ず幹の周りの毛を剥いでから作業をするようになった。

チェンソーを使って”棕櫚(シュロ)”を切る!

先に書いた様に、チェンソーを使って”シュロ”切る場合には必ず幹の周りの毛を剥いでやる事が重要じゃ。

 

最初に斧やナタを数回打ち込んで幹の周りの毛を切断。切断された毛を手で引っ張って剥き、チェンソーが入るぐらいの空間を作ってやる。(写真内が茶色ばっかりで解りにくいか)
シュロの幹の周りの毛を切断して取る

 

チェンソーが毛にかからんように先端で突くようにして中の幹だけを切断する。
チェンソーでシュロを切る

 

反対側までチェンソーで切断できたら毛を巻き込む前にチェンソーを引き抜く。この状態では裏面の毛がまだ繋がったままじゃ。
チェンソーによって切断したシュロ

 

切断した軽い幹の方を少しづつ回転させながら再度、斧またはナタで毛を少しづつ切っていくと、やがて”シュロ”は完全に切り離される。
棕櫚(しゅろ)の伐採

 

切断したとはいえ、他の木に比べると”シュロ”は非常に重たい。なんでかよく解らんが木の先端が特に重い。

一人でもなんとか引きずりながら運べるように2m以下の長さに切断し畑の隅に移動させた。後はこの状態で放置する事にした。
シュロは重いので運ぶのが大変

 

最後に

”シュロ”を伐採する時に、毛を剥がずにチェンソーを入れる人もおるみたいじゃけど、絡まると非常に厄介じゃけん、毛を剥いでから切った方がええぞ。俺は痛い目におうたけんの。

 

”シュロ”の毛は丈夫じゃけん昔はロープを作るのにも使われたりした。下の写真の様にさっと丸めるだけでタワシとしても使えるぞ。

この毛で作られたタワシやホウキが販売されとるけど、今では高級品らしい。
様々な用途で利用できるシュロの毛

 

子供の頃はこの葉っぱを振り回してよく遊んだもんじゃ。柄の部分は堅いんじゃけどしなるけん、これで弓を作って矢を飛ばしたりもしたのう。
シュロの葉

 

”シュロ”の成長は緩やかじゃけん、背が高くなる前に伐採すればそんなに面倒ではないんじゃけど、成長してしもうたらその重量と毛でかなりてこずるぞ。
成長し過ぎたシュロ

 

ツタを幹の周りにまとい、最強の防御力を備えた”シュロ”。こうなる前に伐採しときたかった・・・。
成長し過ぎたシュロ

 

ううぅ・・・。伐採せんといかん”シュロ”がまだまだようけ残っとる・・・。

また今度元気な時にでも切ろうかのう。

 

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